サーバー障害が起きたら会社は何に困る?数字で見るダウンタイムの本当のコストと備え方

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「サイトが落ちたことはあるけれど、数時間で直ったし大ごとにはなっていない」「障害対応は担当者やベンダーに任せているから大丈夫なはず」
そう思いながら、実は「止まったら誰が何をするのか」を決めていない。という会社は、決して珍しくはありません。
この記事では、サーバー障害が発生した際に企業がどのような損失を被るのかを具体的な数字で確認しながら、今日から着手できる備えをご紹介します。
損失は「止まった時間の売上」だけではない
サーバー障害の損失は、止まっていた間の売上だけではありません。復旧までの間に、顧客対応の混乱・信頼の低下・担当者の疲弊という見えにくいコストが同時に発生します。具体的には、問い合わせ対応に割かれる人件費、実施中だった広告・キャンペーン費用の無駄、取引先への説明・謝罪対応などが挙げられます。そして、これらの被害の大きさは「障害が起きるかどうか」よりも「起きたあと、どれだけ早く適切に動けるか」でほぼ決まります。
だからこそ、起きてから考えるのではなく起きたら誰がどう動くかを決めておくことが、一番の対策になります。
なぜ備えが重要なのか。数字で見る3つの理由
損失の金額が想定を大きく上回る
PagerDuty社が日本のIT責任者を対象に行った調査では、システム停止のコストは1分あたり約74万円、1時間換算で約4,440万円と見積もられています。また海外の調査(Uptime Institute「Annual Outage Analysis 2026」)でも、大きな障害の57%が10万ドルを超える損失につながり、5社に1社は100万ドル超という結果でした。
これらは大企業を中心とした調査のため、数字をそのまま自社に当てはめる必要はありませんが、規模を問わず構図は同じです。
例えば1時間あたりの売上が10万円のECサイトが6時間停止した場合、単純計算で60万円の機会損失に加え、対応にあたる人件費や広告費の損失が上乗せされます。障害の損失は月々の運用費とは比べ物にならない、という点は押さえておく必要があります。
復旧には想定以上の時間を要する
同じPagerDuty社の調査では、日本企業の障害の平均復旧時間は6時間12分と報告されています。営業時間に換算すると、ほぼ1営業日に相当します。障害の原因はハードウェアの故障、アクセス集中、サイバー攻撃、操作ミスなど多岐にわたり、切り分けには専門知識と経験が必要です。
対応に慣れていない体制では、原因が特定できないまま時間だけが経過するケースが少なくありません。
金額に換算しにくい損害が残る
障害の間、止まっているのはサーバーだけではありません。顧客からの問い合わせが集中してサポート窓口は対応しきれなくなり、営業は説明・謝罪に追われ、社内の他の業務も停滞します。SNSで「つながらない」と言及されれば、復旧後もブランドへの影響が残ります。深夜までの対応が続けば担当者の負担も大きく、障害対応が特定の1人に集中している会社ほど、疲弊や退職につながるリスクが深刻になります。
障害対応の遅延で想定される影響について
ECサイトを運営するある会社の例です。年に一度の大型セールの初日、21時にサイトがダウンしました。サーバーに詳しいのは兼任の担当者1人だけ。その担当者に連絡がついたのは1時間後で、そこから原因調査にさらに数時間を要し、結局セールの山場である夜間のピークタイムを逃す結果となりました。
仮にピーク時の売上が1時間あたり50万円だったとすれば、4時間の停止で約200万円の機会損失です。しかし、最も大きな痛手はその夜の売上ではなく、広告費をかけて集めた顧客が二度と戻ってこなかったことでした。夜間でも数分で異常に気づき、すぐに対応が始まる体制があれば、結果は大きく違ったはずです。こうした構図は、EC・ゲーム・メディアなど業種を問わず起こり得ます。
自己診断チェックリスト
次の7つの質問に「はい/いいえ」でお答えください。「いいえ」が3つ以上あれば、体制の見直しをおすすめします。
| # | 質問 | はい/いいえ |
|---|---|---|
| 1 | サイトやシステムが止まったことに、顧客より先に自社が気づける仕組み(監視)がある | |
| 2 | 夜間・休日に障害が起きたとき、最初に動く人が決まっている | |
| 3 | 障害時の連絡順(誰が誰に知らせるか)が文書化されている | |
| 4 | 1時間停止したときの損失額を、概算でも試算したことがある | |
| 5 | 復旧作業を特定の1人に依存していない | |
| 6 | 直近1年の障害について、原因と再発防止策を記録している | |
| 7 | 障害対応を外部の専門家に任せる選択肢を検討したことがある |
自社の1時間あたりの損失を概算する
以下の3項目を合算するだけで、経営判断に活用できる概算値が得られます。
| 項目 | 計算のめやす |
|---|---|
| 機会損失 | 1時間あたりの売上(または問い合わせ件数×成約率×単価)× 停止時間 |
| 人件費 | 対応に関わった人数 × 時間 × 時給換算(深夜対応は割増賃金で計算) |
| 信頼低下 | 離脱した顧客の年間取引額など。正確な算出は難しいが、ゼロではない前提で計上する |
この金額と、監視や運用代行にかかる月額費用を比較すると、備えにどの程度の投資価値があるかを判断しやすくなります。
外部に任せる場合、契約前に確認したい5つの質問
障害対応を外部の運用会社に任せる場合は、月額費用だけで比較せず、契約前に次の点をご確認ください。
- 夜間・休日も「人」が対応するのか。自動通知のみの場合、深夜の障害には結局自社で対応することになります。
- 障害の検知から対応開始までの目安時間はどの程度か。
- 対応範囲はどこまでか。通知まで、原因調査まで、復旧作業までのいずれかによって、費用も価値も大きく変わります。
- 報告の形式。障害のたびに原因と再発防止策が報告されるか。
- 自社側に残る役割は何か。連絡窓口や意思決定など、委託できない部分を事前に把握しておく。
費用はサービスの範囲によって大きく変わるため、複数社から同一条件で見積もりを取り、上記5つの質問への回答を並べて比較することを推奨します。
ビヨンドがご支援できること
株式会社ビヨンドは「サーバーのことは全部丸投げ」を掲げ、24時間365日の有人監視・フルマネージド運用を提供しています。ゲーム・アプリ・EC・メディアなど、停止が事業に直結するWebサービスのインフラを、日本とカナダの拠点連携で支えています。自社の状況を整理する段階からのご相談も承っていますので、詳しくは公式サイトをご覧ください。
まとめ
サーバー障害の発生を完全に防ぐことはできません。しかし、「誰が最初に気づくか」「誰がどう動くか」をあらかじめ決めておくだけで、被害の大きさは確実に変えられます。体制を決めておくこと自体に大きな費用はかかりませんので、まずは本記事のチェックリストで、自社の現状を確認するところから始めてはいかがでしょうか。
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